n-tosch top
8チャンネル立体音響用コントローラー
部品捜しをしていたら面白い物が出てきましたのでご紹介させていただきます。
神戸のホールで立体音響によるコンサートをさせて頂いた時に作ったものです。。


この機械は立体音響用のミキサーと組み合わせて使うのが基本です。
レベルメーターは4ch分ですが中身は4chが2台分で合計8ch分あります。
左側の二つのSWはメーターの1.2の切り替えとジョイスティックのアサインだと
思いました



センターの47ジャックは上が4chのインプット、下が4chのアウトプットです。
右側は下に入れたインプットを4chの好きなところにジョイスティックでアサイン
できます。MIDIの端子はインプットとスルーです。

VCAはdbx201コンパチです。8ch分を一枚の基板に組み込んでいます。


上の万能基板に組み込んであるのがVCA制御用のコントロール電源のミックス部分です。
この回路に落ち着くまでにすごく苦労した記憶があります。現在ならCPUで制御できる
のですがすべてをアナログで処理していました。下の基板はプロフェット5用のMIDIイ
ンの基板ですがソフトを書き換えてコルグのM-1?のジョイスティックをMIDIで読み込
める様にしたものです。
もう一枚上に基板が乗っていたのですが行方上明になっています。
AD・DAが8ビットなのでなだらかにする為のポルタメント回路がありました。
当時、たいしたギャラでもないのにイベントの為にこんな機械を作って神戸まで行ってたのですから
赤字以外のないものでもありません。

しかしあるミュージカルのカンパニーマネージャーと福岡空港で一緒になったときに
「What is your dream tosch?《と聞かれた時にこの機械の話をしたらとても楽しそうに聞いて
下さいました。彼はパイプオルガンを演奏するのが趣味で立体音響(英語でなんて言うの?)
は好きだと行ってました。いらぬ事まで思い出してしまいましたが、お客さんを囲んで左右、バック
上下と8個もスピーカーシステムを使って、音決めに1日掛けさせていただいたのはいまでも
良い経験だったと思っています。結局はサブローの使い方が非常に重要で上から降る音より
地の底から沸いてでる音が一番難しかったと記憶しています。
このときはムーグだけでも4台持っていったと思います。

2010年8月追加 後日談
初めての海外旅行でロンドンに行った時にこのマネージャーを訪ねました。
事前に「ロンドンではなにが見たい?《と聞かれたので「オーケストラを聴きたい《と
答えたら「ロイドウエバーのミュージカルは見たくないのか?《と怒られました。
おかげで、ロンドンではダフ屋のお世話にならないで無料ですばらしいミュージカルを沢山
堪能できました。ただし「ミスサイゴン《だけは問題がありチケットが入手できない
ので席は確保するからお金を払って買ってくれと言われましたが数千円でSS席でした。
観光ツアーのガイドさんがこの話を聞いてあなたはどこのVIPなのと驚いたのを覚えています。

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