n-tosch top
EVENTIDE H949 ハーモナイザー用ミキサー
先日知人から懐かしい物を頂きました。元祖ハーモナイザーです。
当時ハーモナイザー、ピッチコンバーターと言えばこれしかありませんでした。


マンハッタントランスファーが来日して、ライブアルバムを出すのでトラックダウンを
音響ハウスでやっていたのを見てきた人が、ハーモナイザーでピッチを直していたとか
ギターのラリーカールトンが使っているので、ギターの人がスタジオでは必ず「ハーモナ
イザーを掛けて下さい」と言っていました。


 当時ギターの人がアメリカで購入してきた物を36万で購入しました。
なにしろ初めて持ったプロ用の機材ですから大切に使いました。
まだ、録音機材のレンタル屋さんが無い頃ですから私のエフェクターラックに
入っているのを見たエンジニアやディレクターから949だけのレンタルが
入るようになり最後は面倒なので売ってしまいました。


今回折角頂いたので当時製作したH949専用アダプターを紹介させていただきます。
949を使い始めて暫くするとバリバリノイズが出てくる場合がありました。ラックに入れて
使用した時がひどいので熱ではないかと思い、ノイズが出ると共に後ろから風を送ると
ぴたりととまりましたので扇風機を内蔵する事を考えましたが折角なのでスタジオで使いやすく
するために簡単な回路を追加する事にして949本体の天井板をはずし同じサイズのアルミ板に
細工をしました。確か949の本体のFeedbackレベルを使うと一発目の音が出ないのです。
その為に一々卓でやってもらうのはミキサーがいやがりましたからそれが簡単に出来る様に
した訳です。これのおかげでクロマッチックフェードバック(短いフレーズをディレーを掛けて
半音ずつ上がっていく)が出来る様になりました。昨年天井裏から出てきたので
ツマミなどは他に流用したのでついていませんがこれを3Uのケースに入れて持ち歩きました。



これの取り付けは949の天井板の取り付け穴を利用します。
ファンは100Vで廻すとうるさいので抵抗で回転を落としています。

フロントパネルのフォーンジャックはなんでも出来る様に考えたパッチです。
OPアンプは全てFETタイプが使用してありました。(356だと思ったら082でした)
VRはステレオの時のパンもついています。向かって左のサブシャーシの部分は
949の天井板も風穴があるので少し浮かして下は穴があいています。



裏から見たところです。このアルミ板の手前をどのように曲げたのか記憶にありません。
ひょとしたら宝山の折り曲げ機でまげたのかもしれません。1Uのパネルはタカチです。
この頃はまだ19インチサイズのケースはJISしか作っていないメーカーが多かったと思います。



Tech_top