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8ch マイクアンプ SSL Gシリーズ
2013.6.9
HA-V1jrを二台買ったスタジオから追加注文で8ch分を一つか二つのケースに実装
して欲しいとの依頼が来ましたがすでに生産終了である事を伝えたらSSLでも良い
との依頼がありなんとか4000Gの基板を入手できたのでまとめる事になりました。



一つのケースに3chまでは作った事はありますが今回は8chですので問題は電源トランスに
なります。特にLedのレベルメーターがMicとLineで16セット合計80個のLedが点灯する事は
ないとは思いますがそれなりの電源容量を確保し電源トランスはフェニックスのR-50で海外
向けの為一次側の電圧は220Vです





従来はケースの裏パネルがシャーシと一体化されていましたが一昨年から裏パネルは後から
取り付ける様に設計変更しました。特に単品製作の時などは必要な穴だけあければ良く更に
シャーシ本体の部品配置、穴あけ、裏パネルの文字入れなどが自社でやりやすくなります。
今回はMIC,LINEのin/outとMICのダイレクトoutの合計40のXLRコネクターが付きます。

ケースの両サイドに解体したNEVEコンソールから取り外したサッシをねじ止めしてそれに
コネクターを取り付け基板8枚を垂直に着くようにします。このサッシのバーナットのネ
ジは3.5MですのでKELのコネクターの取り付け穴は少しだけ広げHA-S149用の基板を使って
配線していますがこの基板は拡張配線のパターンと穴が配置してあったので非常に重宝し
ました。もちろんHA-S291の1Uタイプにも使っています。



確認用のLEDレベルメーターはいつもの5ポイント表示として4ch分を一枚基板にしてMICと
LINEで8列並びます。フェーズやファントムSWはこの基板につけるためラッピングタイプ
を使い、MICの入力はXLRコネクターから直接SWに配線してKELの基板コネクターに配線しま
す。急いで板金の発注をしたので表示レベル設定VRの調整棒を入れる穴が小さかった様です。
また、このLEDが付いた金具の上部はロータリーSW用の長穴、下にはLINE用のVR取り付け穴が
あり、表パネルに取り付けます。MICのゲインSWは使用頻度が高いため空回りしやすいのです
が、長穴式にするとノブつまみを一廻り大きく出来操作性が向上します。LINEのVRは丸ですが
VR本体をこの金具で押えてカラ廻りしないようにしてあります。





写真には2タイプのSWが写っていますが奥の赤いタイプがSSLオリジナルで今回入手した物は
あるスタジオで改造されたものでELMが付いてきました。また配線材料は写真でわかると思い
ますが老朽化が激しいのでモレックスのコネクターを使って作り直しています。



裏パネルが後からつけられるのでとりあえず8ch分の基板用のコネクターの配線を行います。
48V用のコンデンサー、LINEアンプ用の過電圧保護用のダイオードもこの基板についてます。

3Uタイプにまとめたので内部にあまり余裕がありませんのでゲインSWは収縮チューブを被せ
断線事故が起きにくい様にしてあります。SWの両側の丸穴から調整棒を入れてLEDレベルメー
ターの設定を行います。またLINEのVRの引き出し線ですがこれはシールド線ではなくふつうの
ビニール線ですが問題はありません。もちろんモレックスのコネクターは交換です。



ノブつまみは一廻り大きくしてMIC用はウイングタイプにしましたが最初の見積もり依頼から
現物が届くまで約二か月かかりました。写真の1UタイプはHA-S291で2ch仕様です。

もうだいぶ前ですが4000Gのマイクアンプ二台の注文が岡山県からありHA-S149のパネルで良い
のならと無理やり作った事がありますが今回は金具関係を充実したので1Uタイプもしっかりと
作る事が出来ました。音に関しては149タイプよりパワフルでさすがSSLと感心します。


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