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メーターエスカッションの取り外し

2008.4.1
SSLのメーターパネルのエスカッションは接着剤で固定されています。
はずすのに結構苦労するとの事ですので私のやり方をご紹介します。

ご注意
単純な道具で作業するときほど注意力を必要とします。壊れたり傷がつく可能性がありますのでご注意下さい。



使用した道具は左下のげんのうとカッターです。普段は薄刃と呼ばれる皮の細工に使われる物でやってますが
今回は普通のカッターです。ただ100円ショップなどで見かけるカッターは強度の点で止めたほうがよいと思います。
げんのうは80g(柄を含めて100gの物です)



メーター上部の接着の状態です。メーター位置決めのための出っ張りぶんだけ接着剤が
たっぷりついています。こちらの接着剤だけはずして下部は無視します。



写真のようにカッターを使って接着剤をはがします。注意点はエスカッションに傷を付けない様に
パネルの下側に段ボール等を敷いてパネルと保護材をガムテープで固定することです。擦り傷がつ
きません。また、基本ですがカッターが移動する方向には絶対に指を置かないことです。特に普通
のカッターは刃の切れが悪くついつい力をいれますので滑って刃物がいきおい良く前に出ます。そ
のときに怪我をしますので注意してください。



上部の接着剤が取れたらエスカッションの上部の出っ張りを軽くたたいて様子を見ます。基本的に上部の接着剤が
綺麗に取れていれば少し動きます。様子を見ながら戻したり叩いたりすると下部の接着剤が割れエスカッションを
はずす事ができます。げんのの頭は平らな頭と少々丸みを帯びたあたまがあると思いますので丸みを帯びた方で
叩いて下さい。

余談ですが、使っているげんのうはピアノ工場で小僧をしているときに購入したものです。
購入時の柄は少し曲がっていたので親方に教わりながら柄を交換してあります。調律師時
代にはセンターピン交換用と写真にはでていませんが柄の手元に切り込みがあり、鹿皮を
張り出先で弦を張り替えた時に弦伸ばしにも使っていました。調律の仕事は出先での作業
でしたので少ない工具でも色々使えるように工夫しました。すでに30年以上使っています。


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