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発振器内臓VUメーター
2007.5.16

S-mixtを納品したのですがゲイン配分がおかしいと言われて戻ってきた事がありました。
マスターボリュームを突き上げ状態で+4を入れてVUは0dbでアウトが+4が基本なのですが
3時の位置まで下げないと+4のアウトが出ないとの事でした。たまたま他にも不都合があり
それらが重なったのでお客さんがすっかり不信感を持ってしまった事も大きな原因です。
ただ、お客さんからのデーターとこちらの測定データーに食い違いがあり結局は録音ソフトでの
データーであること、VUメーターが無い環境でした。
その方のために作り始めたのですがS-mixは返品となりこのメーターボックスは他の方が使っています。
NEVEからはずしたVUメーターとSSLからはずした電球を使った発振部の相性がわるいのか
安定発振しなかったので今回定数を変えてみました。



基本はXLRのスルーと+4dbの発振器の組み合わせです。電源を入れない状態でもVUは使えます。
表パネルから入った信号がそのまま裏パネルのXLRに出ます。VUメーターはXLRの2番と3番の間
に入ります。XLRの間のSWは位相反転です。XLRの2番3番が入れ替わります。メーター右
のスイッチは中立状態とXLRの3番と1番をショートするスイッチでアンバラ状態を作り出せます。
ついでなので2番と1番ショートも出来ます。その右のスイッチはVUをラインまたは発振器のアウ
トに切替できます。電源を切った状態でパッシブのVUメーターになります。



上の写真は内部写真です。ラインアンプと勘違いするかもしれませんがin/outはパッシブです。
5534を使った発振器とドライブ基板、バランスアウト用のトランスです。この写真は内蔵の発
振器のアウトにVUがつながっている状態です。



レベルと歪の測定です。5534と電球で適当に作ったものなのですが歪は少ないと思います。


エヌトッシュの基本はバランスイン、アンバラアウトです、バランスアウトを希望する方も多いの
ですが最近の録音環境ではさほど必要とされないような気がします。トランス式のバランスアウト
でしたら問題ないのですが電子式のバランスアウトにアンバラをつなぐと片側ショート状態になり
トラブルの元になります。保護回路つきのICも試しましたが保護回路が動作したときの音はひど
いものでした。また価格のやすい保護回路がついたICよりドライブ能力のある回路で送りだした
方がコンプやEQの効きがよくなります。特に33609等は違いが一発で出ます。


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