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SSLコンソールのトークバック用のリミッターをエフェクト用に組替える
これはSSLのセンターブロックの中に入っているトークバック用のアンプです。
マイクアンプが2回路とリミッターがセットになって同じ基板が2枚入っています。
このリミッターが強力に効きが良いのでエフェクターみたいに使いたいとの要望があり
今回組み立ててみました。 左側にトランスが2個ついていますが基板を裏からみると
ジェンセンがつく様に穴があいていました。今回このトランスははずしてあります。
この基板の回路は2個のマイクアンプの後にFETのVCAがありその後にOPアンプで一段増幅
しています、制御系はそのアウトをOPアンプ2段で加工してFETに供給しています。
グラフは入出力特性です。リミッターの効果が出る前のゲインは17dbで+4からいきなり
かかります。とにかく無茶苦茶効きます。そういえばf特を見るのを忘れました。
インプットトランスは安物と聞いた事がありますが形がユニークなので後日ギター用の
ラインアンプでも作って見たいと思ってます。この基板には48Vも供給出来るようになっ
ています。結局は前に24db後ろに16dbのアンプを付けてレベル用のVRを2個つけました。
依頼者からの注文は+4dbで使える用にして下さい。だけでしたが折角なのでVUメーターも付けて
レシオとタイムが可変できる様にしました。もちろんSW一つでオリジナルに戻るようにしてあります。
で今回は機能を欲張らずにコンパクトに組み立てる事にしました。手持ちにRSコンポーネントの小型
ケースとつまみ、日置のVU、東京コスモスのSWがありましたので左の写真の様になりました。GRメー
ターのレベルは適当です。
内部の写真です。
余裕で組み立てられるかと思ったのですがまず電源トランスは18V用のフェニックス
のR-18ですが、サイズはR-20と変わりません。電源部とアンプ部メーター部の3枚の
基板が入っています。アタック及びリリースの調整はコンデンサーとVRを追加したい
いかげんなもので実際に使用した後に変更する予定です。この辺は色々やりたい事は
あるのですが今回は見送りました。
メーター部の基板にOPアンプがついていませんが、IC裏表を間違えたので裏側につい
ています。最初は普通のOPアンプでやったのですがVCAへの影響があり、FETタイプに
交換最後はFET+FETOPアンプとなりました。(1176は良くできとる)。
SSLの基板をかぶせるように取り付けて完成です。熱も心配だったのですが、ケースの底と
カバーに穴が空いているのであまり問題はありませんでした。メーターのランプの方が消
費電流の上でも気になります。パネルの説明ツマミが左からインプット、アウトプット、
スレッシュホールドタイム、スイッチは左が固定と可変の切り替え、右がVUとGRの切り替
えです。タイムには非常に長い時間を設定できるので非常に面白い使い方ができるか、また
は使いものにならないかどちらかだと思います。input バランス output アンバラ仕様
製作を終えて 2001年6月20日
そもそもリミッターの使い方というのはあまりわかりませんでした。ボーカルのダビング
でも1176の針が5〜10db振れる位に設定して入れているだけでした、エンジニアの矢野ちゃ
んの使い方を見ていてすごいなーといつも思っていました。不思議なのはアタックを抑える
機械でなぜアタックがでるのか?これを理解できたのが、SSLのコンプでした。たまに
ミックスダウンをやる事があるのですが少しははやりのサウンドになるかもしれません。
これでいよいよSSLのトータルコンプの組替えにチャレンジとなります。VCAだけはたくさん
あるので色々実験してみたいと思っています。あるエンジニアの方からも言われたのですが4
chではなく5-1chのとかも面白いかもしれません。
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