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S-mix  NEVEバージョン第一号改修
2007.8.17





「200万でも買います。これがあれば世界でだれにも負けません」

「いやー、きっちり仕事しなくなりますねー。これでmixするとまとまっちゃんですよ
。音に関してのレスポンスが無かったお客さんに初めて_音がいいねー、車で聞いても、
コンポで聞いても音が良いよ_と言われました」

このミキサーを使った二人の方の感想ですがいまから考えると200万で売っておけば
良かったと反省しています。この方はこれが無くても世界に通用しています。もう一
人は現在も使っていますがSSLバージョンは仮納品の状態で結局NEVEで固めることに
なりました。上記のお二人のサウンドは Queen of Hip-Pop で聞くことができます。

S-mixの原型となった物で作ってからすでに7年以上が経過しました。若干S/Nが悪いの
ですが実用上は問題ありませんのでかまいませんとずっとお使いになってる方がいます
。その方が今回Vシリーズの凝縮版の試聴にお見えになりました。他にもEV10667を使っ
たS-mixを聞いてベルクリアのトランスバージョンをすっかり気に入り3UタイプのS-mix
が完成するまの間だけでもなんとかなりませんかと言う話になり急遽インプットの半分
をトランスインプットに改造しました。オリジナルはインプットにBA440を16個使って
いますが当然OPアンプもBA640に交換してあります。
トランスを付けるスペースがないのでTF10014を基板につけて裏パネルに抱かせました。
このトランスは抱かせる抵抗とコンデンサーの選択で非常に音が変わります。



改造前の状態は非常に「シルキー」なサウンドですねと言われましたが、トランスが付くと3KHz近辺の暴れ方が
なんともいえないそうで、新しい音つくりが出来ると非常に喜んでいました。今回の改造で従来と同じ回路が8ch
トランスインプット回路が8chぶん単独でon/offが出来ますので使い分ける事が可能です。

電子工作は色々やってきましたがこの7年の間はプロのお客さんを対象にやってきましたので沢山のノウハウを
得ることが出来ました。またVシリーズのタイプのS-mixも作っていますが卓の撤去を決めてから急にVシリーズ
に愛着を感じるようになったのも事実です。また音を聞くモニターセレクターとして常にV-1コンソールを使って
いたことも非常にプラスになった気がします。


VシリーズのS-mixに関しては後日他のテクニカルで出す予定ですが今回の改造の間に代替としてS-mixの
V-1バージョンでミックスしてVRの入っているスタジオに持っていて聞き比べたらまさしくVRと同じ音を
していたそうです。またEコンプとの相性が非常に良く、ミックス時にS-mixで音がまとまるからとついつい録音が
おろそかになるそうです。Eコンプもこの方の意見で低域のふくらみを排除してEQをつける事を思いつきました。
他にも沢山の情報があるのですが今回は1号機改造記念にテクニカルにあまり関係のない話をテクニカル情報に
出させて頂きました


インプットトランスが付く前の状態です。







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