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S-mix NEVE&SSL
2004.09.27
ミックス部分にSSLとNEVEを使って一つのケースに入りませんかと依頼があり以前より
やりたかったので軽い気持ちで引き受けましたが非常に苦労しました。最初の予定では
1272ではなく33415でミックスの予定でしたが1272の出物が見つかり、急遽1272になりました
。ラインを受けたあとNEVEとSSL用にアサインスイッチを付ける訳です。
ブロック図
1272だけで作った時はミックスバスのレベルは-9dbで済んだのですがSSLのカードも
同居するのであくまでも+4dbがミックスバスの基準となります。無理やり1272の初段部
分とトランスの巻線でゲインを調整して10dbゲインを落としました。
1272の終段の2N3055の部分のゲインはあまり変えたくないのでそのまま約14dbのゲイン
としてあります。そのためにインサーションセンドのアンプは14dbのゲインを持たせ、
リターンアンプは逆に14db絞ってあります。その他のゲインの組み合わせもやってみた
のですが歪みの関係からこのレベル配分でやる事にしました。
24インプットですから当然のことながら全てがNEVE側にくる事もあります。NEVEの
卓のマニュアルにも歪みの事は記載されているそうですので少々の歪みは気にせず作る
ことにしました。
1272の実装
水平二段に重ねれば簡単なのですが放熱の事を考えるとそうもいきませんので下側の板をはずして
シャーシに直にネジ止めする事にしました。また半固定VRは上側のパネルに付け直し当然ですが
コンデンサー関係もしっかりしたものに交換してあります。特に今回はミックスゲインを可変でき
るようにしたので発振の恐れもあり結構ひやひやでしたが大した問題もでずにまとまりました。
ライン受けアンプはいつもの5534を使ったバランスインですが今回はインサーションのリターン
にもこの基板を使っています。SSL用はゲイン1で良いのですが1272用のリターンはゲイン調整
がありますので半固定抵抗でレベルを調整しています。
今回は24ch全てにゲイン可変をつけて欲しいとの要望がありいつもよりグレードを上げようと
思ったのですが予算の関係でいつもの回路で簡単に作ってあります。
バスアサインも24回路ありちょっとした半田ミスでミックス回路がブロッキング系の発振を起こします。
そのため4ch分づつの基板にして正解でした。今回の物はセンター中立がありMUTEが出来ます。
フロントパネル
大きなツマミに左側がSSLのマスター右がNEVEのマスターで
小さなツマミ左四つがそれぞれのミックスのトリムです。
右端はAUXのゲインですが本来はもっとしっかりしたVRを付けたいところですが予算と
部品の納期の関係で選別品をつけています。ここで絞り込む事は少ないとの判断です。
下のEAOは今後の改造にのこしてあります
。
その下のSWは左からSSLのインサーション、AUX回路のSSLとNEVEのセレクター
その隣がNEVEのインサーション、23・24ch/SSL・NEVEのAUX切り替えです。
電源はいつものR80の24Vと18V仕様を使っています。24Vは面倒なので三端子と思ったのですが
2N3055のいつもの回路を追加しました。
これで重量は約9.5Kgありますのでパネルがちょっと心配ですが一応承諾は得てあるのでよしとします。
感想として1272だけで作ったものより面白いです。特に5534のラインアンプとの組み合わせは
非常に良い結果が出ています。自分用の物を作ってスタジオに導入する予定です。
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